今回は、富山駅前にある「アルビス・エスタ店」にて2017年9月に購入した植物工場レタスを紹介します。生産者は、富山市の交通信号システムなどを手掛ける北陸機材の子会社「スマイルリーフスピカ」。同社は完全人工光型植物工場にて、リーフレタス3種を生産しております。
植物工場の生産規模は最大1,000株/day
同社は、2009年より生産を開始し、稼働当初は蛍光灯での栽培でしたが、2010年よりLEDへの切り替えを行い、生産を継続しています。2012年時点での生産量は700株/day、2013年は900株/dayとなっております。
施設における生産規模は最大で1,000株/day。現在の稼働率は90%以上を達成していることは間違いないでしょう。同社の商品は、大手コンビニ「ファミリーマート」の商品材料にも採用され、 植物工場を始めて5年目の2013年10月には、自社ノウハウを提供した完全人工光型植物工場を完成させています。
電子部品メーカーへ、植物工場ノウハウをライセンス
スマイルリーフスピカでは、自社における植物工場稼働から5年目において、秋田県にかほ市に拠点を置く、電子部品の製造メーカー「株式会社板垣工業」に対して、技術ライセンスを行っています。
板垣工業では、大手電子部品メーカーTDKからの下請けが100%を占めていたが、 TDKの業績低迷にともなう構造改革の一環で契約解除を通告され、事業継続のための新規ビジネスを模索していたことが植物工場への参入理由となっております。
植物工場の稼働は2013年12月末頃。解雇した従業員から5人程度を再雇用しながら、当面は1日400株程度を生産し、目標としては3年目に採算性の確保が見込まれる800株/dayを目指しているようです。
植物工場によるリーフレタス3種は小売価格200円
富山駅前にある「アルビス・エスタ店」にて2017年9月に購入した植物工場レタス3種は、全て小売価格で198円(税抜)にて販売されておりました。3種は少し縦長に大きく生長するグリーンリーフ、葉が”ふわっとして”柔らかいフラワーリーフ(他ではモコリーフとも呼ばれる場合があります)、”シャキッとした”歯ごたえのフリルレタスとなっております。
- グリーンリーフ 70g
- フラワーリーフ(モコリーフ) 67g
- フリルレタス 78g
※ 重量は弊社にて購入した商品を測定しております
同社の植物工場レタスの特徴
最近では表記をする事例が少なくなりましたが「水洗い不要」という説明もパッケージに記載されております。
- クリーンな工場で清潔、安全性をアピール
- 土も虫もつかない
- 袋から取り出して、そのまま食べられる(調理が楽)
- クセがなく、子供でも食べやすい
水洗い不要のためには、食中毒に関する菌がゼロ(陰性)であることは当然のこと、直接的には健康被害につながらない一般生菌数も少ないことが望まれています。こうした安全基準をクリアするために、同社では「植物工場やさい」の認証マークを取得しております。
「植物工場やさい」の認証マークについて
最近では、あまり見かけない「植物工場やさい」の認証マークですが、同社では2013年6月から認証マークを記載した商品を販売しております。
マークは財団法人・社会開発研究センター植物工場農商工専門委員会が主管し、植物工場の生産者が主に加入している「植物工場野菜協会」が作成しています。
植物工場で無農薬栽培され、害虫が混入せず、収穫時の一般生菌数が1g当たり1,000個以内(=10の3乗以下)などの基準を満たした野菜にのみ認証マークが発行されています。
同社の植物工場に関する、その他の情報について
スマイルリーフスピカの植物工場や、認証制度については以下のサイトに詳細が記載されております。なお、今回は富山市内のスーパーにて購入しましたが、稼働当初よりアマゾンでも植物工場レタスを販売しており、確認できる範囲内では約2,200円(関東への配送料は無料)にて、レタス3種が各2個入って合計6個を1セットとして販売しております。
クール便での送料も含まれますが、植物工場レタス1個につき”約350円” にて販売していることになり、小売スーパーにて購入するより設定価格が高くなっております。
※ Amazon購入画面からのキャプチャー画像。2017年9月時点。